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アフリカ・中東の飢餓 支援が圧倒的に足りぬ

 アフリカや中東で深刻な食糧危機が広がっている。

     国連のグテレス事務総長は2月、アフリカの南スーダン、ソマリア、ナイジェリア北東部と、中東のイエメンで、約2000万人が飢餓に直面する恐れがあると警告した。

     放置すれば、第二次世界大戦後で最悪の人道危機になりかねない。

     しかし、国際社会の関心が高まっていないのが気がかりだ。

     国連は44億ドル(約5000億円)の支援を国際社会に求めているが、3月までに集まったのはその1割にすぎない。圧倒的に足りない。

     かつて戦争と飢餓の「暗黒大陸」とも呼ばれたアフリカは、冷戦終結後に急速な経済成長をとげ、今では「最後のフロンティア」として潜在力が期待されている。だが経済基盤のもろさも抱えている。

     干ばつなどの自然現象に加え、紛争が事態を悪化させている。

     南スーダンでは、民族対立による内戦で農地が荒廃し、国連は2月、北部地域が「飢饉(ききん)」に陥ったと宣言した。約26万人が死亡した2011~12年のソマリア以来で、1万人に2人以上が毎日餓死する最悪の状況を指す。

     日本は、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に陸上自衛隊を派遣した。また、飢餓対策に約6億9000万円の緊急無償資金協力の供与を発表した。できる支援を今後も続けなくてはならない。

     貧困層の不満に乗じてイスラム過激派が浸透し、内戦状態に苦しむナイジェリアやソマリアには、経済格差解消を進める対策も必要だ。

     イスラム教シーア派の武装勢力と政府軍の内戦が続く中東のイエメンでは、約50万人の子供たちが餓死する恐れがある。生き延びるために戦闘に参加する子供たちも増えているという。

     最大の資金拠出国である米国のトランプ政権は、対外援助を大幅に減額する方針を打ち出している。大国としての責任が感じられない。

     食糧を届ける支援関係者への相次ぐ襲撃も問題になっている。援助を阻む行為を中止させるよう、紛争当事者に強く働きかけ、供給ルートを確保する工夫が必要だろう。

     危機を直視し、国際社会が一致して行動を起こすべき時だ。

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