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森和彦・古代史の現場を撮る

/67 黒塚古墳/5 断ち割りで造営法判明 /奈良

石室の断面を探るために大きな溝が2本掘られている=奈良県天理市柳本町の黒塚古墳で1998年4月11日、森和彦さん撮影

 天理市柳本町の黒塚古墳からの出土品は、そうそうたるものだ。画文帯神獣鏡1面、三角縁神獣鏡33面のほか、刀剣類や大量の鉄の矢尻、土器など多くの埋葬品が出土した。しかも、多くが埋葬されたままの位置にあった。古墳は盗掘されることが多いが、残されていたのはなぜか。

 その謎を解く鍵は、竪穴式石室の壁の構造にあった。石を垂直に積み上げ、途中から板石を内側にずらして積み上げる合掌式で、中世の大地震で崩壊したらしく、大量の石が石室に崩落。このため、石室の底までは盗掘されずに済んだとみられている。

 1998年3月10日。日に日に気温が上がり、桜の花芽が膨らんでいた。調査は墳丘を断ち割って構造を調…

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