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社説 北朝鮮「新型ミサイル」 技術水準の見極めが急務

 北朝鮮がまた日本海へ向けてミサイルを発射した。

     韓国の新政権発足や中国での国際会議開幕に合わせたかのようなタイミングだ。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は今後もミサイル実験を続けるよう指示した。

     自国を取り巻く国際環境とかかわりなく核とミサイルの開発を進める姿勢を示したものであり、厳しく非難されるべきだ。

     今回とりわけ見過ごせないのは、「完全に新しく設計した」と主張する中長距離弾道ミサイルで技術の進展を誇示していることだ。

     北朝鮮の発表によれば、ミサイルは高度2100キロ超まで上昇し、787キロ先に着水した。通常より高角度で打ち上げ、飛距離を抑える「ロフテッド軌道」だった。

     昨年6月に同様の軌道を取った中距離弾道ミサイル「ムスダン」を、高度、飛距離とも大きく上回った。今回のミサイルが通常軌道で発射された場合、グアムを完全に射程内に収めると見られる。

     ロフテッド軌道で発射されると、大気圏外から落下してくる速度が速まり、ミサイル防衛(MD)での迎撃が難しくなる。

     北朝鮮は、大気圏再突入に耐える弾頭部の性能向上も主張した。これも看過できない問題だ。

     日米は、北朝鮮が核兵器をミサイルに搭載するための小型化には成功した可能性があると見ている。それでも大気圏再突入の技術獲得には至っていないと考えられてきた。

     弾頭部を回収できない海上への発射で技術の確立を確認できるのか疑問は残る。だが、ミサイル開発にかける北朝鮮の執着心を考えれば、一定の進展を見た可能性はあろう。

     北朝鮮は昨年から、複数のミサイルを同時発射する実験も繰り返している。これもMDの迎撃を難しくするものだ。

     自民党内では既に、迎撃には限界があるとして敵基地攻撃能力を保有すべきだという主張まで出ている。

     しかし、状況を見極めることなく性急に専守防衛から外れる議論をすべきではない。まず北朝鮮の核・ミサイル能力の冷静な分析が必要だ。

     同時に、対北朝鮮政策では日米韓の連携が基本であることを改めて確認すべきである。

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