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水俣条約

水銀の怖さを世界に 8月発効

 条約締結国が50カ国に達し、8月に発効が決まった「水銀に関する水俣条約」(水俣条約)。2013年に水俣条約が採択された際、日本の提案で条約名に「水俣」の地名を冠するように求め、前文には水銀汚染による環境や人への深刻な影響などを「水俣病の教訓」と明記した経緯がある。山本公一環境相も「条約を通じ、水銀の怖さを世界に広めていきたい」と話す。

     水銀は常温でも凝固せず、揮発性が高い独特の性質を持つ有害金属。その危険性を初めて世界中に知らしめたのが、熊本県水俣市で1956年に公式確認されたメチル水銀中毒事件、水俣病だ。一方、水銀は途上国を中心に、依然として採掘した金などの精製に使われている。また石炭に含まれる水銀が火力発電で燃やされることで大気中へと放出されるなど、水銀がもたらす地球環境への影響は決して過去の出来事ではない。

     条約の発効に伴い、日本では今後、国内で水銀を含んだ廃棄物の分別、回収を本格化させるとともに、途上国での水銀汚染対策の支援にも本腰を入れる。水銀対策で世界をリードすることは当然だが、多くの水俣病被害者が症状に苦しむ現状を、国内外に語り継ぐ努力を怠ってはならない。【五十嵐和大】

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