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森和彦・古代史の現場を撮る

/69止 森さんの功績 遺構に風景重ねて記録 /奈良

生前の森和彦さん=奈良県桜井市の山田寺跡近くで2015年3月20日、矢追健介撮影

 「現場でしか見られないものがある」。明日香村を中心に、発掘現場の写真を何十年にもわたって撮り続けた古代史写真家の故森和彦さんは、よくそう口にしていた。原動力は、写真家として記録を残す責任感と、大発見を目の当たりにする考古学ファンの楽しみにあった。

 朝日放送(大阪市)に勤務していた森さんは、1979年に明日香村の遺跡の現地説明会に行ったことをきっかけに考古学にのめり込んだ。80年には明日香村役場前で進められていた、飛鳥時代の飛鳥浄御原宮の南門跡の発掘現場に通い詰めた。地面の下から次々と見つかる古代の柱穴や石敷きなどに「日本書紀に記されたものが目の前に出てくる」と興奮しながら、シャッターを切った。これが「古代史写真」としての出発点だった。

 森さんは38年、ボルネオ(現在のインドネシア)に生まれた。「古代史写真」とは本人の造語で、遺構に周…

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