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美・BEAUTY

梅雨のヘアケア 根元からしっかり乾燥

ヘアスタイリング剤が並ぶ売り場。スタイリング剤で髪をまとめればセットした形をキープしやすい=東京都内で

 梅雨の季節に、きちんとセットしたはずの髪の毛が広がったりうねったりして悩んだ経験はないだろうか。湿度が高くてもきれいにまとまるヘアケア方法を、花王「ヘアケア研究所」の主任研究員、杉野久実さんに聞いた。

     雨の日や湿度が高い日は、ヘアスタイルが決まりにくい。その原因は、空気中の水分や地肌の汗によって髪が水分を取り込み、形が変わりやすくなることにある。

     杉野さんによると、乾いている髪の内部では、たんぱく質など毛髪を形成する成分がしっかりと水素結合しているため、一本一本の形が変わりにくいという。一方、髪がぬれたり湿度が高かったりして内部に水分が取り込まれると、水素結合が緩くなり、形が変わりやすくなる。ぬれて形がゆがんだまま再び乾くことで、ハネやうねりがつくという。もともとくせの強い髪質の人は、湿度が高いとくせが強く出てしまう。また、それぞれの毛髪がバラバラの方向にくせ付くと、髪にボリュームが出て広がって見えることもあるという。

     ではどうすれば、うねりに悩まされずに済むのか。まず大切なのは、外出前に、髪の表面だけでなく内側や毛先までしっかり乾かしながら、好みのヘアスタイルにセットすることだ。乾かし方が不十分だと、内側の髪から出る水蒸気で表面の髪が浮いたり、毛先がばらついたりする。襟足がはねる原因にもなる。

     セットする際は、根元から乾かすことで髪の流れを整える。毛髪の根元を頭皮から起こすことを意識して乾かすと良いという。指を髪の内側に入れ根元付近で細かく動かしながら風を当てることで、ムラなく乾かすことができる。

     根元が乾いてきたら、根元から毛先に向かって風を当て、毛の流れを整える。耳から前は、頭の丸みに沿って手ぐしを入れながら風を当てる。耳より後ろは、襟足から前に向けて風を当て、毛先を前に引き出すように乾かす。髪が温まったままではくせが付きやすい。形が整ったら、最後に冷風を当てて髪を冷ますと、ヘアスタイルが崩れにくくなるという。

     ドライヤーを使う際は、髪が傷むことを防ぐため、必要以上に髪に熱を加えないことが大切だ。ドライヤーの風の吹き出し口と髪を10センチ以上離せば、髪の表面温度が100度以上になりにくく、髪が傷みにくいという。また、髪が乾ききって熱くならないよう、温風と冷風を切り替えて当てながら乾かすと良いという。指に吸い付くような感触からさらさらな感触になるのが、髪が乾いた目安。乾いた後に温風を当て続けないように気をつける。

     外出先で襟足などがはねてしまった場合、ぬらしてなでつけるだけでは逆効果だ。一度付いたくせを直すためには、ドライヤーなど髪をしっかり乾かすことのできる環境で、再び根元から形を整え直す必要がある。

     スタイリング剤でハネやうねりを抑えることはできるのだろうか。杉野さんは「スタイリング剤で髪を完全にコーティングすることはできないので、湿度の影響をゼロにすることはできない」と話す。だが、毛髪同士を寄せてばらつかないようにすることで、湿気があってもスタイルを一定程度キープすることができる。ストレートヘアの場合、表面の髪がまとまっていれば、内側の髪は湿気の影響を受けにくくなるという。

     杉野さんのおすすめのスタイリング剤は、乾かした後にも使いやすい水分の少ないヘアスプレーだ。髪の表面だけでなく内側にも吹き付けることで、整えた形をキープできるという。

     普段からできる手入れとしては、毛髪の一番外側を覆う「キューティクル」を保つことだ。キューティクルが傷むと、毛髪内部に水分が取り込まれやすく、より湿度の影響を受けやすい状態になる。

     また、セットしてもくせが気になってしまう人は、髪の毛を束ねたりまとめたりして崩れにくいヘアスタイルにするか、毛流れがそろうよう、梅雨の時期に合わせてカールパーマやストレートパーマをあてる方法もある。

     一工夫した髪の手入れで、梅雨の時期もおしゃれに乗り切りたい。【塩田彩】=次回は「食」です


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