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VXの女たち・正男暗殺

/15 路地裏の部屋、謎の生活

フオンが最後に暮らした部屋。中にはお気に入りのくまのぬいぐるみが置いてあるという=ハノイで5月、西脇真一撮影

 「スタッフの部屋を探している」。3、4階建ての建物が密集するハノイ中心部の路地裏。韓国人だと言って男がその家を訪ねてきたのは、1月初めだった。極めて流ちょうなベトナム語を話し、応対した住人は、背が高くハンサムだったと印象を語る。

     「メディア関係の会社を経営」「未婚」「30代」「ベトナム滞在6年」--そんなことを話したが、名は明かさなかった。「お茶はタイグエン(省)、美人はトゥエンクアン(省)」。茶を出すとベトナムのことわざで応じ、住人を驚かせた。

     約1週間後再び姿を見せ、上の階の空き部屋を契約。男が電話で呼び出したのが、ドアン・ティ・フオン(29)。3カ月で140万ドン(約6800円)の部屋代は男が現金で支払った。恋人同士に見えたという。

     しかし、フオンは昼まで寝ていたりと、普通の勤め人には見えなかった。「出張でタイに行く。20日間ほど留守にする」と言い、住人にごみ出しを頼んだこともあった。

     フオンなじみのタクシー運転手(28)はこのころ、空港まで彼女を乗せた。空港で東アジア系の男を出迎え、2人をハノイ市内のホテルへ送った。数日後、また空港へ。帰り道、フオンは「引っ越した」と話したという。

     男はフオンの韓国人の恋人なのか。マレーシア当局が公表した指名手配犯の写真を見せると、住人も運転手も同じ男を指さした。(敬称・呼称略)=つづく

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