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香港返還20年

リレー寄稿/1 変貌した「1国2制度」=金子秀敏・客員編集委員(元香港支局長)

 <Hong Kong 20年>

 20年前、英国植民地から中国に復帰するカウントダウンが始まった香港は不安に包まれていた。所詮香港は「借り物の場所、借り物の時間」だという、映画「慕情」の原作者、ハン・スーインの言葉がよく引用された。

 当時、香港の人々の希望は最高指導者、トウ小平氏が約束した50年間の「1国2制度」と1989年に起きた民主化運動「天安門事件」のなまなましい記憶だった。だが、「競馬もナイトクラブもそのままでよい」と言ったトウ氏は7月1日の返還式典を待たず、その年の2月死去した。その日、ビクトリア湾を往来する汽船が一斉に弔意の汽笛を鳴らしたのが泣き声のように聞こえた。

 毎年6月4日、ビクトリア公園には香港の民主派勢力が集まり天安門事件の追悼会を開く。「1国2制度」の…

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