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香港返還20年

リレー寄稿/3 英国から離れる現実=黒岩徹・東洋英和女学院大名誉教授(元毎日新聞欧州総局長)

黒岩徹氏

 <Hong Kong 20年>

 はかない期待を抱きながら、現実に潰された--香港返還20周年を迎える英国の受け止め方である。

 当初「1国2制度が成功すれば、台湾の将来にも当てはまるだろう」(英ガーディアン紙)との淡い期待があった。台湾解決の鍵になるという見方である。

 だが英下院外交委が香港政府に度々警告したように、香港の現実は民主主義とかけ離れつつある。若者は政治と家賃の高さに絶望し、世論調査によれば60%が外国への移住を望んでいる。返還前の最後の総督クリス・パッテン氏は、「(返還当時)われわれは民主活動家の親たちを落胆させたが、いまや活動家の子供たちを落胆させている」と嘆いた。

 おまけに香港での親民主派と親中国派の分裂、本土を懐かしむ老人・利益を得たビジネスマンと、持たざる若…

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