2020年東京五輪に向け、野球日本代表「侍ジャパン」の新監督に、プロ野球のヤクルトや日本ハムで活躍した稲葉篤紀氏(44)が有力候補となっていることが11日、球界関係者への取材で明らかになった。
代表監督は、プロとアマチュアで組織する日本野球協議会(会長・熊崎勝彦プロ野球コミッショナー)の侍ジャパン強化委員会が、選考作業を進めてきた。
稲葉氏は、監督経験はないが、選手として08年北京五輪、09、13年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場。今年3月のWBCでは小久保裕紀監督(45)率いる日本代表で打撃コーチを務めるなど、国際大会の経験が豊富であることが評価された。歴代の日本代表監督への聞き取り調査で若手を推す声もあった。
関係者によると、これまでに元巨人監督で09年WBCの優勝監督でもある原辰徳氏(58)の就任や、小久保監督の続投などの案が挙がっていた。
稲葉氏は愛知県出身。愛知・中京高(現・中京大中京高)、法大を経て1995年にドラフト3位でヤクルト入り。05年に日本ハムに移籍。首位打者1回、最多安打1回。14年に現役引退し、現在は、日本ハムで地域のスポーツ振興などを担うスポーツ・コミュニティー・オフィサーを務める。【岸本悠】