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都市対抗野球きょう開幕 勝敗超えて一つになろう

 社会人野球の真夏の祭典、第88回都市対抗野球大会がきょう東京ドームで開幕する。1927年に第1回大会が開かれてから、第二次世界大戦による中断などはあったが、今年は90周年の節目になる。

     負ければ終わりのトーナメント戦だ。職場や地域の期待を背負った選手の一球に込めた思いがあふれる12日間になってほしい。

     景気拡大は戦後3番目の長さというが、社会人野球を取り巻く環境は依然厳しい。1909年創部で、現存するチームで最古だったJR北海道(札幌市)は経営悪化に伴う合理化の一環でクラブチームになった。

     経営危機に陥った東芝(川崎市)は恒例の四国での春季キャンプを自粛するなど活動範囲を狭め、練習に取り組んだ。今年創部100年目を迎えるはずだった三菱重工長崎は休部となり、三菱日立パワーシステムズ(横浜市)に統合された。

     しかし、環境の大きな変化にもかかわらず、これら3チームはいずれも激戦の予選を勝ち抜き、本大会にやって来る。

     「地域と一体となって応援できる存在が欲しい」との声がきっかけで2012年に創部された西部ガス(福岡市)は初めて九州地区の第1代表を射止めた。若いチームの台頭は大会に活気をもたらすだろう。

     90年にわたり、チームが所在する都市名を掲げ、企業や地域が応援団を編成する大会は支持されてきた。数字では表すことのできない、社員の士気向上や職場と地域との一体感の醸成という魅力があるからだ。

     昨年、監督1年目で初優勝に導いたトヨタ自動車(豊田市)の桑原大輔監督は就任直後の冬、選手を社業に専念させた。職場とのコミュニケーションを深めるためという。「応援してもらい、愛されてこその社会人野球」との信念がそこにはある。

     選手と職場や地域が一つになれるのは球場の中だけにとどまらない。試合後、東京ドームの外では汗にまみれたユニホーム姿で上司や同僚、家族、地域の人々と喜びを分かち合っている選手がいる。負けてともに涙する者もいるはずだ。

     一投一打にかけたみんなの気持ちが凝縮している。この一体感は高校野球でもプロ野球でも味わえない。だから、都市対抗は面白いのだ。

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