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核のない世界に前進すべき…市長が平和宣言

原爆慰霊碑に手を合わせる人たち=広島市中区の平和記念公園で2017年8月6日午前6時12分、久保玲撮影

 広島は6日、米軍が原爆を投下してから72回目の「原爆の日」を迎えた。広島市の松井一実市長は平和記念公園(同市中区)で開いた平和記念式典の平和宣言で7月に国連で採択された核兵器禁止条約に触れ、各国が「核兵器のない世界」に向け前進すべきだと強調。条約不参加の日本政府には核保有国と非核保有国の橋渡しに本気で取り組むよう求めたが、安倍晋三首相はあいさつで同条約には触れなかった。

 午前8時から始まった式典には多くの被爆者や遺族が集まり、海外からは過去3番目に多い約80カ国の駐日大使らと欧州連合(EU)代表部が出席。核保有5大国では米英仏露が参加した。

 参列者は原爆が投下された午前8時15分に合わせて1分間黙とう。松井市長は平和宣言で、「絶対悪」の核兵器が72年前にもたらした被害を描写して「決して過去のものではない」と強調。「使用をほのめかす為政者がいる限り、むごたらしい目に遭うのはあなたかもしれない」と廃絶の必要性を訴えた。日本政府に対しては、条約不参加への批判は直接しない一方、憲法が掲げる平和主義を体現して各国に条約締結を促すよう要求。今なお心身に苦しみを抱える被爆者への支援の充実や「黒い雨降雨地域」の拡大を求めた。

 安倍首相はあいさつで「非核三原則の堅持」を盛り込んだが条約には触れず、核拡散防止条約(NPT)発効50周年となる2020年の運用検討会議に貢献すると述べるにとどまった。第1次政権時では触れた「憲法順守」の文言は5年連続で述べなかった。

 こども代表の広島市立大芝小6年の竹舛直柔(たけます・なおなり)さん(11)と、同市立中筋小6年の福永希実(ふくなが・のぞみ)さん(11)は「広島の子どもの私たちが勇気を出し、心と心をつなぐ架け橋を築いていく」とする平和への誓いを読み上げた。【竹下理子】

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