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余録

日本海に面したロシアのウラジオストクは20世紀初め…

 日本海に面したロシアのウラジオストクは20世紀初め、無関税の自由港として発展した国際都市だった。新天地を求めて移り住んだ日本人も多く、当時の寺院や学校の跡が今も残る▲運命を変えたのが、1918年のきょう始まった日本軍の「シベリア出兵」だ。ロシア革命の混乱に乗じて7万人以上がこの港から大陸に進駐したが、民衆の抵抗に遭って4年後に撤退する。以後、ソ連時代は外国人の立ち入りが禁じられた▲そのウラジオストクを今週から日本人が簡単に訪問できるようになった。正確には、インターネットで訪問の4日前までに申請すれば、到着時に8日間有効の査証(ビザ)を受け取れる仕組みという▲完全な自由化ではないが、それでもかなりの簡素化だ。ロシア訪問といえば、事前にホテルを予約して大使館などでビザを申請し、受け取りまで原則2週間待たねばならない。旅行先としてロシアが敬遠される理由には、北方領土問題などが抱かせるマイナスイメージに加えて、渡航手続きの煩雑さが挙げられる▲ウラジオストクを再び外国に開かれた「自由港」とし、極東発展の起爆剤にと考えているのがプーチン露大統領だ。中国や韓国からの旅行客は増えており、今度は日本からの旅行客をもっと呼び込もうという狙いだろう▲歴史を物語る旧日本人街など見どころもある。ただしホテル不足や現地の受け入れ準備の遅れを心配する声もある。ロシア流の「自由」のアピールである点もわきまえた方が良さそうだ。

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