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余録

13年前、スペインのマドリードで191人が犠牲となった…

 13年前、スペインのマドリードで191人が犠牲となった列車爆破テロの折、バルセロナ中心部のランブラス通りは街頭にくり出した市民で埋まった。死者を追悼し、テロに抗議する自然発生的なデモだった▲バルセロナ市民が喜怒哀楽(きどあいらく)を他人と分かちあいたいときに集まるランブラス通りである。「会いたい人がいるのに会えなければ、ランブラス通りに行けばいい」。市民はそういい習わしてきた(岡部明子(おかべ・あきこ)著「バルセロナ」中公新書)▲いわばバルセロナ市民が連帯を表す舞台であり、近年は世界中からの観光客が日夜途切れず行き交うこの通りである。犯人の運転する車は、その人混みに時速80キロ近くで突入、500メートルも暴走したという。捜査当局はテロと断定した▲凶行による死傷者は100人を超え、その国籍は20カ国以上に及ぶという。過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出し、またバルセロナ周辺で爆発事件や容疑者の逮捕や射殺が相次いだ。もしや同時攻撃計画があったのか▲思い起こせば、昨夏の仏ニースでのトラック暴走テロも無警戒な観光客の人混みを狙った凶行だった。車を凶器にしたテロはその後も繰り返されている。人々の日常に恐怖の毒を流し込むには手段を選ばないテロリストの非道である▲かつての独裁者フランコが死去した時には、民主化にむけた固い連帯を示す市民でランブラス通りが埋め尽くされた。恐怖による心の支配を拒み、自由と寛容を守るバルセロナ市民の団結は健在だと信じる。

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