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社説

関西3空港の一体運営 需要掘り起こしに工夫を

 近接する3空港の一体運営で航空需要をどう掘り起こすか。民間ならではの創意工夫が求められる。

     関西国際空港と大阪(伊丹)空港を運営する「関西エアポート」が来年4月から神戸空港の運営も手掛ける。同社と大株主のオリックスなどの企業連合が42年間の運営権を約191億円で取得する。

     関空、伊丹、神戸3空港の競合は長年、関西が抱える課題だった。

     もともとは騒音被害の激しい伊丹の代替空港を神戸沖に建設する計画があったが、神戸市の反対などで関空は大阪・泉州沖にできた。ところが伊丹は地元の要望で存続し、神戸市は空港建設に方針転換したために結局、3空港が併存している。

     とりわけ神戸空港は、関空の利用客を増やすために発着回数や運用時間が制限されてきた。2016年度の利用客は想定の6割に沈み、実質赤字が続く。民営化はこれまでの行政の失敗を救済する側面もある。

     民営・一体化を3空港の相乗効果発揮につなげなければならない。3空港の滑走路は計5本で、インフラは首都圏に劣らない。需要を奪い合うことなく、路線拡大や新規就航を進める必要がある。

     昨春民営化された関空は人工島建設などで1兆円以上の負債を抱えるが、昨年度の利用客は2500万人を超えた。外国人の日本観光ブームに加え、着陸料値下げによる格安航空会社就航や商業施設の充実など民間経営の成果も出たとみられる。

     まずは、神戸空港の規制緩和を急ぐべきだ。神戸は海上にあり、24時間運用が可能だ。収益性の高い国内ビジネス客を増やしていくことが望ましい。将来のアジア便就航も選択肢となる。

     一方で、伊丹の地元もチャーター便による国際線再就航を求めている。伊丹や神戸が国際化されれば、すみわけが一層課題となる。

     航空業界は不況やテロなどに左右されやすい。外国人客の一層の獲得に取り組むと同時に、ビジネス客の多い欧米路線の拡大など安定収益の確保に努めるべきだろう。

     3空港の一体運用が軌道に乗れば、空港民営化を各地で検討していくうえでのモデルともなる。自治体や経済界が連携することで、戦略を練ってもらいたい。

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