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社説

東京パラリンピック 心のバリアフリーが課題

 誰もが暮らしやすいバリアフリー社会をどう築いていけばいいのか。

     2020年8月25日に開幕する東京パラリンピックまであと3年になった。開催に向けて、公共施設や交通機関でハード面の整備は一定程度進んでいる。

     だが一方で、障害のある人や高齢者と接した時に、どう手を貸せばいいのか戸惑う人も少なくない。障害者用のトイレや駐車スペース、交通機関の優先席が適正に使用されていないケースも目立つ。

     いわゆる「心のバリアフリー」をさらに推進していくことが大きな課題だろう。

     東京都は昨年、現状を把握する目的で、1200人を対象にアンケートした。

     それによると、路上や交通機関で障害者や高齢者が困っているのを見かけた時に、「積極的に声をかけ、手助けをする」と答えた人は全体の2割にとどまった。

     内訳を見ると、家族に障害者や介護が必要な高齢者がいたり、子育ての経験があったりする人の割合が高かった。年代別では19歳以下で「手助けをする」人が1割程度だった。

     また「しばらく様子を見る」「何もしない」と答えた人にその理由を聞いたところ、「どうしていいか分からない」という人が4割で最も多かった。

     心の壁を取り払うのは、ハード面の整備よりも難しい。ではこうした状況をどう変えていくか。

     例えば、障害者、高齢者、社会人、学生らでグループを作り、都内の観光地などを回りながら手話や点字を学べるツアーを主催するNPO法人がある。

     障害者とどう向き合うかを学ぶ研修を社員に受けさせる企業も増えている。

     今の子供たちに、こうした経験をさせていくことも大切だ。

     特別支援学校や盲学校の子供たちとブラインドサッカーなどのスポーツを通じて交流をしている小中学校もある。

     ただ交流の機会が年に1回程度しかないことも多いため、回数を増やしたい。

     最終的には、働く場や学びの場で誰もが分け隔てなくともに過ごせる社会にすることが理想だろう。

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