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余録

非正規雇用の待遇改善の兆しだろうか…

 非正規雇用の待遇改善の兆しだろうか。流通や外食などの労働組合が加盟するUAゼンセンの今年の春闘の最終集計によると、パートの賃上げは2・28%(時給21・1円相当)で、正社員の1・96%を上回った。パートの方が高いのは2年連続だ▲働き手不足が背景にあるのは明らかだが、政府の同一労働同一賃金の実現に向けた動きも関係しているだろう。これまで無策だった政府の方針が転じたことが、労働現場に影響しているのではないか▲日本の労働運動で「臨時雇用制度撤廃」が初めてスローガンに掲げられたのは1926(大正15)年のメーデーと言われる。当時、臨時工(パート)は労務請負業者から企業に派遣されていた。企業が直接雇用している正社員との賃金格差は大きかった▲景気が悪くなると臨時工は企業から雇い止めにされる。「景気の調整弁」であるのは現代と同じだ。ところが、33年に三菱航空機名古屋製作所で起きた争議は違った。臨時工らが内務省社会局(現在の厚生労働省)まで抗議に行き、解雇手当や家族への補償などを勝ち取った▲臨時工を正社員化する動きは各企業に広がった。国会では「退職積立金及び退職手当法」が成立し、臨時工にも適用された。戦争に向けて国家が経済統制を強めていった時代とはいえ、当時の政府は労働者の窮状に素早く対応した▲この秋の臨時国会に安倍政権の「働き方改革関連法案」が提出される。労働者の窮状に応え、働く人が報われるための政治でなければならない。

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