メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

余録

<時計の針の音がする…

 <時計の針の音がする><洗濯機が作動する音>。そんな字幕が映し出される。韓国映画「きらめく拍手の音」は耳が不自由な人も楽しめるバリアフリーの映画だ▲苦労して育ててくれた父母はどちらも耳が聞こえない。両親の日常を、耳の聞こえる若い女性監督が追った。幼いころ両親から手話を習い、社会で言葉を学んだ。音の聞こえない世界とは--。映画を通して近づきたかったのだろう▲バリアフリーという言葉を盛んに聞く。一人の車いすの女性の存在を知った。10年前、東京・渋谷の温泉施設の爆発事故に巻き込まれた池田君江さんだ。飲食店に車いすでの入店を断られた経験がある。それでも勇気を出して近所の串かつ屋に行くと、従業員が段差のある場所で車いすを持ち上げてくれたという▲「建物の構造上はバリアーがあっても周りの少しの心があれば」。池田さんはNPO法人「ココロのバリアフリー計画」をつくった。障害者が飲食店に行きやすくなるよう、インターネットで店に関する情報を発信している▲心のバリアフリーとは何だろうか。映画のラストで家族はカラオケに行く。母が歌謡曲を歌い、父はタンバリンをたたく。楽しいひと時だ。こんな時、拍手をしても両親には聞こえない。手を高く上げひらひらさせれば、きらめくような拍手になる▲映画館を出ると、耳の不自由な女性と健常者の女性が手話で感想を語り合っていた。手話を習う人が増えているという。東京パラリンピック開幕まで3年を切った。

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. 女の気持ち 定年を前に 埼玉県日高市・井上しず江(大学職員・64歳)
    2. 今日から俺は!! “敵役”に城田優、中村倫也、須賀健太ら メインゲスト11人を一挙発表 
    3. 会津藩公行列 「ありがとなし…」綾瀬はるかさん手を振り
    4. 警察庁 40代女性警視がセクハラ被害 公務災害に認定
    5. 最年少町長3カ月 2児の母過疎地で奮闘「めげない」

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです