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長寿リスク社会

検証・介護報酬改定 介護離職防止は投資 山田篤裕・慶応大経済学部教授

 私は子どもを抱え少なくとも11時間は保育所を利用しないとだめだ。デイサービスは一般的に8時間で、フルタイムで働く人は仕事と介護が両立できない。長く開けないのは人材が足りないからだ。介護保険の保険料をそんなに取れず、賃金に影響している。

     財源を確保し人を増やさないと人材不足の介護施設、介護離職せざるを得ない人へと不幸が連鎖する。親が要介護になった人が仕事を辞めていく。在宅介護で仕事ができない、という妨げをなくすことが重要だ。50代半ば、企業で中核にいる人が辞めずに済み、GDP(国内総生産)も失われない。介護離職防止は投資だ。

     国の厳しい財政状況から社会保障抑制の動きはあるが、抑制しても介護家族が消えるわけではない。抑制すれば、家族にしわ寄せが来る。介護費用を抑制し財政的に維持可能になっても、社会的に維持可能かどうかは非常に疑問だ。団塊世代が75歳以上になって社会保障が削られた場合、団塊ジュニアに介護負担がかかる。働き手のボリューム層全体に影響がある。

     日本の社会保険料率や消費税率は欧州に比べ低い。私たちは社会保障で負担すべきものをちゃんと負担せず「足りない」と言っている可能性がある。きっちり負担し社会保障を充実すれば、社会への投資となり全員に恩恵がある。社会保障を増やしても経済成長が妨げられるわけではない。

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