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不法移民

送還か、猶予継続か 迫るトランプ氏判断期限

 子供の時に米国に入国した不法移民に対し強制送還を猶予するオバマ前政権の移民改革制度が、存廃の危機にさらされている。共和党の地盤である南部テキサス州など10州の司法長官が「制度は違法だ」としてトランプ政権に書簡を送り、9月5日までに廃止に同意しなければ法廷で争うと求めたからだ。回答期限を目前に控え、制度で救済された移民の若者らが継続を求め、市民に訴える活動を続けている。【ロサンゼルス長野宏美】

     問題となっている制度は、親に連れられて米国に入国した不法移民について、オバマ前大統領が一定の条件で強制送還を猶予すると2012年に発令した大統領令(DACA)。16歳までに米国に入国し、12年6月時点で30歳以下の若者が対象。在学中であることなどを条件に2年間は強制送還を免れ、運転免許証や労働許可を得られる。2年ごとに更新が可能で、約80万人が恩恵を受けてきた。

     トランプ大統領は昨年の大統領選挙期間中は不法移民の摘発を強化する姿勢を示していたが、就任後はDACAを維持する方針に転換。これを不満とする10州の司法長官が廃止を求め6月に書簡を送付していた。一方、民主党の地盤であるカリフォルニア州など19州と首都ワシントンの司法長官ら20人(民主党)は7月、トランプ氏に制度の継続を求める書簡で対抗し、国内で賛否が割れている。

     期限が迫る中、若者らは政治家や市民に理解を求め電話作戦を継続中。9月1日には集会も予定している。今月29日には、制度を支持するロサンゼルスのガーセッティ市長が主催する移民支援団体を訪れ、ライブ動画を使って「外に出て学校に行き、働ける」と制度の意義を市長と一緒に呼びかけた。

     9歳の時にグアテマラから入国したメロディー・クリンゲンファスさん(23)も「経済や地域に貢献できている」と訴えた。また、1歳の時にメキシコから渡ってきたカレン・コンデさん(27)は「制度が廃止されたら、夢をあきらめ、隠れて暮らすことになる」と不安を募らせている。

     制度の存廃を巡りABCテレビは25日、「トランプ氏はDACAをやめる方向に傾いている」と報道。ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)も27日、「周囲が制度の縮小を助言している」とし、「トランプ氏は廃止しようとしているが、彼は気が変わりやすい」とする当局者の話を報じた。CNNは「トランプ氏は段階的な廃止を考えている」とし、新たな申請の受け付けや更新をやめるとの観測を伝えている。

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