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余録

政党政治の故国…

 政党政治の故国、英国でも「陛下の野党」という言い回しがなされるようになったのは19世紀になってからだという。この言葉が2大政党間の秩序立った政権交代の定着により生まれたのはいうまでもない▲主権在民の今の日本でいえば「国民の野党」ということになる。野党は単にそれを支持する国民のものにとどまらない。政党間のダイナミックな相互作用により政治社会を前進させる政党政治は国民の共有財産で、野党はその一部だ▲野党第1党である民進党が「国民の野党」の座から滑り落ちつつある現実があらわになった先の東京都議選の惨敗である。時の政権への逆風が吹きすさぶ中、その風を追い風とすべき野党第1党が真っ先に沈没しては話にならない▲「自民党しかない、あるいは形のない何かに期待するしかない、そんな危うい状況を変えねばならない」。民進党代表選で新代表に選出された前原誠司(まえはら・せいじ)氏はそう語って、新たな選択肢を示すことを約束した。目の前は崖っぷちである▲およそ政党政治の要諦(ようてい)は「責任」にある。だが民主党政権時代から政治責任の底の抜けたような振る舞いで国民をあきれさせたこの党の面々だ。自分たちが選んだ党首の足を引っ張るような所業ももう後がないと覚悟せねばならない▲「政党の両派一進一退機転の妙処(みょうしょ)」とは政党政治の機微(きび)を表した福沢諭吉(ふくざわゆきち)の言葉である。政治経験においてはそれなりに場数を踏んだ新代表ならば、妙処をよみがえらせる責任の重大さは分かっているはずだ。

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