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号外「新潮45」が休刊 杉田氏擁護特集で批判浴び
余録

キューバ危機当時の米国防長官マクナマラが…

 キューバ危機当時の米国防長官マクナマラが、ソ連との核実験禁止交渉について提案するとタカ派軍人が「連中は隠れて実験する」と反対した。「どこで?」と長官が聞くと彼らは言った。「月の裏側だ」▲相互不信の中で、後にマクナマラは「もしソ連が先制攻撃すれば米国は核報復でソ連人口の25%、工業力の50%を破壊する」と宣言した。ソ連も同様な核報復力の装備に全力をあげ、お互いに先制攻撃を許さぬ恐怖の均衡が生まれる▲狂気を意味するMAD(相互確証破壊(そうごかくしょうはかい))の略称で知られたこの相互抑止は、互いの国民を人質に取り合うものだった。その後、今世紀にいたる技術発展はこの戦略を時代遅れにし、マクナマラその人も核の廃絶を求める事態となる▲なのに今日、時代錯誤の核対決を呼号し、これ見よがしにミサイル発射と核実験をくり返す北朝鮮である。求めるのは、核保有国としての米国との対等な交渉らしい。だがその政権たるや、はなから自国民の生命や幸福も眼中にない▲仮に米国が交渉するとして、自国民を守る合理的な判断すら期待できぬ政権との間で核の安定した抑止は成り立つのか。朝鮮半島発の制御不能な混乱を防ぐためには、やはり周辺諸国があらためて結束し、北の核を封じるべきだろう▲キューバ危機の30年後、マクナマラはカストロが自国の破滅を承知で核戦争を決意していたことを当人から聞き、戦争回避が幸運だったのを知る。中露も幸運をあてにすべきではない東アジアの平和維持である。

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