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自公方針

依存症対策、先行審議へ カジノ導入、地ならし

ギャンブル依存症対策の与野党案

 自民、公明両党は近く召集される臨時国会で、議員立法のギャンブル依存症対策基本法案を、統合型リゾート(IR)実施法案(カジノ実施法案)より先に審議する方針を固めた。依存症対策を重視する姿勢をみせてカジノ導入を地ならしするとともに、カジノへの賛否が割れる民進党を抱き込む思惑がある。

     自公両党は先の通常国会に対策法案を提出したが、衆院で継続審議になっている。13日、与党幹事長らの会談で公明党の大口善徳国対委員長が「依存症対策基本法案から審議することが大事だ」と発言すると、自民党の森山裕国対委員長がすかさず同調した。

     昨年の臨時国会でIR整備推進法(カジノ法)を採決した際、公明党は自主投票で臨み、自民党との溝が露呈した。同法を踏まえ政府は現在、カジノを解禁する実施法案を策定中。自民党幹部は「まず依存症対策法案を成立させることが、公明党や世論の理解を得る前提だ」と語る。

     民進党も国会に依存症対策の独自法案を提出済み。内容は与党案と共通点が多い。野党の協力を得てカジノを導入したという体裁をとりたい与党側は「対策法案の修正協議は可能」と秋波を送る。

     しかし、民進党はこうした与党の狙いを警戒している。カジノ推進派の前原誠司代表は「自分の意見はいったん控え、議論をどうまとめるかを優先したい」と持論を封印した。

     民進党が対策法案の修正協議に応じれば、カジノ実施法案の審議に向けて外堀が埋まる。ただでさえ離党問題で党内が動揺しているだけに、同党国対関係者は「実施法案と対策法案はセットにするのが筋だ」と与党をけん制した。【木下訓明、樋口淳也】

    政府、懸念払拭が課題

     与党案、民進党案とも政府にギャンブル依存症対策の基本計画策定を義務付けているため、政府は対応を急いでいる。「対策を徹底しなければカジノへの理解は得られない」(内閣官房幹部)とみているためだ。

     政府は8月の1カ月間、有識者会議がまとめたカジノ制度設計に関するパブリックコメント(意見公募)を実施した。1000件を超える応募があり、政府関係者は「精査中だが依存症を懸念する意見が多い」と明かす。

     8月に全国9カ所で実施した政府の公聴会でも「対策を手厚くせずにカジノを導入するのは問題だ」など厳しい指摘が相次いだ。息子がギャンブル依存症になった母親は「依存症は誰もがかかる病気だ。カジノをつくるなら依存症になってしまった人を助けてほしい」と訴えた。

     政府の関係閣僚会議は8月29日、対策の強化策をまとめた。競馬や競輪など公営競技のインターネット投票サイトについてアクセス制限や購入限度額の設定を打ち出したほか、パチンコは来年2月から出玉数を従来の3分の2に抑える方針だ。

     ただ、こうした対策の効果が実証されない限り、政府がカジノに対する世論の懸念を払拭(ふっしょく)するのは難しい。【松倉佑輔】

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