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社説

感染広がるO157 食中毒対策の基本徹底を

 病原性大腸菌O157による食中毒が全国に広がっている。

     群馬、埼玉両県の系列総菜店で購入したポテトサラダなどを食べた客がO157に感染した問題では、東京都の3歳の女児が死亡する事態になった。感染経路は、いまだに分かっていない。今後の対策に生かすためにも、国や関係機関は原因を徹底的に調べる必要がある。

     厚生労働省によれば今夏、総菜店の客と同じ遺伝子型のO157に感染した患者が全国11都県で見つかっている。同一の汚染源から感染が広がったとみられるが、発生がこれほど広域的なのは異例だという。

     汚染源となる食材が広域的に流通したり、感染者が移動することで広がったりした可能性がある。

     総菜を食べた患者の発生が最初に公表されたのは先月21日だった。しかし、厚労省が都道府県や保健所設置市に詳細な調査を要請したのは今月1日になった。その後、関係自治体の担当者を呼んで情報を共有したという。広域的な発生に迅速、的確に対応できたのか。原因究明作業と並行して、そうした点も、厚労省は検証すべきではないか。

     O157は、ごく少量を摂取しただけで感染する恐れがある。下痢や血便、腹痛などの症状が出る。さらに、腎機能障害などを起こす溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症することもある。抵抗力の弱い乳幼児や高齢者は重症化しやすい。亡くなった女児もHUSだった。食中毒の症状が出たら、できるだけ早く医師の診察を受けてほしい。

     O157は75度で1分以上加熱すれば死滅する。食肉を生や加熱不足で食べて感染する例が多いが、生野菜なども感染源となる。加熱済みの食品に、後から菌が付くこともある。亡くなった女児が食べた総菜は加熱済みのものだけで、店舗内で2次汚染が起きたとみられる。

     厚労省は食中毒対策として、「付けない」「増やさない」「やっつける」の3原則を掲げている。

     調理前には手を洗い、調理器具を殺菌して食べ物に菌が付かないようにする。生鮮食品は低温で保存し、菌の増殖を抑える。肉類は十分に加熱して菌を殺す。こうした基本動作を、食品を提供する側も消費者側も徹底することが重要だ。

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