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メキシコ地震

「娘を抱きしめたい」不明者家族、募る不安

 【メキシコ市・山本太一】メキシコ中部で19日に起きたマグニチュード(M)7.1の地震で、約20人ががれきに閉じ込められたとみられるメキシコ市中心部のオフィスビル前では行方不明者の家族が連日、野宿をして捜索を見守っている。被災者の生存率が大幅に下がる発生から72時間が迫り、いらだちを募らせる家族も出始めた。

 ペニャニエト大統領は21日、同市での死者137人を含む273人の死亡を確認したと明らかにした。また、市内で倒壊した10棟の建物の中に生存者がいる可能性を示した。

 政府は市内で40以上の建物が崩壊したと説明するが、地元メディアは専門家の試算を元に約3000の建物が損壊した可能性があると伝えた。

 警察や軍の兵士ら1000人以上の人であふれる、倒壊した5階建てオフィスビル前に約10張りのテントが並んでいた。行方不明者家族が夜を徹して続く捜索を見守り、体を休めるためだ。

 ビル内の会計事務所に勤務する娘(25)の行方が分からないマリア・ガミスさん(43)は地震当日の夜から2晩連続でテントに泊まり込んだ。「軍や警察にきちんと捜すよう圧力をかけるためだ。強引に機械でがれきを掘り生存者を危険にさらさないよう見張る意味もある」と不信感をあらわにした。疲れ切った表情だが、今晩もテントで過ごすという。「愛らしく優しい子なんです。再会したら抱きしめたい」と無事を祈った。

 会計士の息子(47)ががれきの中に閉じ込められたとみられるヨリスさん(76)。「貧しい家庭だったが、頑張って勉強し会計士になり一生懸命に働いていた。悲しすぎて言葉がない。なぜこんなことになったのか」。そう言って涙をこぼした。

 一方、4階建ての校舎が壊れ、児童3人、大人1人が生存しているとされた同市のエンリケ・リブサーメン学校について、捜索を担うメキシコ海軍は21日、校舎内には大人1人の生存者しかいないと発表した。児童ら25人が死亡し、児童11人を救出したという。

 元軍医でボランティアとして学校で救助にあたったルイス・ペレスさん(53)は、1万人以上が死亡した1985年の地震でも救助活動に携わっており、「建物の壊れ方はそのとき以来のひどさだ」と顔をしかめた。

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