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大手信託・生保の議決権行使の個別開示状況

信託銀行は14~16%台 企業・業界ごとに違い

 今年6月末までに開かれた株主総会の議案に対する、大手信託銀行と生命保険会社7社の議決権行使状況が29日、出そろった。日本生命保険を除く6社が運用先企業の個別議案ごとの賛否を初めて公表し、4社で前年に比べて議案への反対比率が上昇した。生保の反対比率が1~3%台と信託銀行の14~16%台を大きく下回るなど、企業・業界ごとの違いも明らかになった。

 議決権行使状況の公表は、金融庁が5月に「スチュワードシップ・コード(受託者原則)」を改定したことを受けたもの。同原則は、企業や年金基金からお金を預かって運用する生保や信託銀行のような機関投資家が、投資先企業の経営をきちんと監視するよう行動指針を定めている。改定では、機関投資家に対し、株主総会での個別議案ごとの賛否の開示を求め、賛否の理由の開示も奨励していた。

 29日までに個別議案への賛否を公表した信託3行と生保3社のうち、賛否の理由まで開示したのは三井住友、三菱UFJの2信託銀行にとどまった。日本生命は賛否そのものを公表しなかったほか、明治安田生命保険は、変額年金など高利回りを追求する契約者の資金を受託した「特別勘定」のみの開示にとどまり、信託と生保で開示姿勢に違いが出た。

 会社提案議案に対する反対率は、前年と比較可能な6社中4社で上昇した。経営監視強化を求める金融庁の圧力を背景に、各社が賛否の基準を厳格化したことを反映したとみられる。

 注目議案では、経営難に陥った東芝の取締役人事案について、みずほ信託が「(債務が資産を上回る)債務超過に転落する主因となった(経営)判断を行った。議決権を行使した時点で、前期決算を発表できていなかった」として反対した。一方、三井住友信託は、「今回の役員は臨時株主総会までの『暫定政権』で、(反対によって)現状の混乱を加速させることは株主価値を損なう」と賛成に回った。

 みずほ信託が、日産自動車の社外取締役に親会社のルノー出身者が就く議案に反対するなど、独立性が不十分なことなどを理由に、社外取締役の人事案に反対するケースも相次いだ。

 生保業界は反対率が信託に比べ大幅に低くなった理由について、「反対票を投じることも重要な意思表示だが、対話によって直接問題改善を働きかける手法も重要」(生命保険協会の橋本雅博会長=住友生命社長)と強調しているが、経営監視の責任を果たしているかについて、丁寧な説明が求められそうだ。【岡大介、松本尚也】

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