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バングラデシュ

ロヒンギャ流入、宗教対立の飛び火懸念

 【コックスバザール(バングラデシュ南東部)金子淳】ミャンマーの少数派イスラム教徒「ロヒンギャ」の難民流入が続くバングラデシュ・コックスバザールで、ヒンズー教徒の難民や地元の仏教徒ラカイン族の間にロヒンギャへの警戒感が強まっている。これまでミャンマー国内で両グループとロヒンギャとの対立が表面化してきたためだが、9月に入り、バングラ側でロヒンギャによるヒンズー教徒殺害事件が発生。宗教対立がバングラ側に飛び火する懸念が現実化しつつある。

     「手を縛られ気を失うまで殴られた。これを見てくれ」。ミャンマーから逃れてきたヒンズー教徒の難民、オニル・ルッドロさん(40)は手足や背中に残る傷痕を見せた。

     地元警察幹部によると、ルッドロさんら11人のヒンズー教徒は9月11日午前9時ごろ、近くのロヒンギャの難民集落を訪れた。同郷のロヒンギャ難民の知人から「ヒンズー教徒が残した牛を売った金があるので取りに来てほしい」と言われたためだ。だが、集落に着くと数十人の見知らぬ若者に襲われた。若者たちは「お前らはミャンマーでひどいことをした」などと言って夕方まで暴行を続け、ヒンズー教徒1人が死亡、1人が行方不明になったという。

     ミャンマー当局との衝突により、ロヒンギャ難民は8月以降、50万人以上が流入。混乱の中で同様にミャンマーから逃れてきたヒンズー教徒は約500人いる。難民の間ではほかに目立った衝突は起きていないが、ミャンマーでは9月、ロヒンギャの武装組織に殺害されたとみられるヒンズー教徒45人の遺体が見つかったと報じられた。ルッドロさんは「いつ何が起きるか分からない。今は集落の外に出ないようにしている」と漏らす。

     コックスバザールに暮らす少数民族の仏教徒ラカイン族にも不安が広がっている。ミャンマーではラカイン族がロヒンギャと衝突を続けており、「報復」を恐れているためだ。100世帯余りのラカイン族が暮らすニラ・チョードリー・パラでは、今回の難民流入を機に自警団による見回りを始めたという。ラカイン族のケミさん(58)は「かなりのロヒンギャが来ているので不安だ。できるだけ彼らがいる場所は避けている」と話す。難民キャンプを担当する警察幹部によると、ロヒンギャ難民と他の宗教の信者らが衝突する可能性も念頭に置き、警戒を強めているという。

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