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余録

愛媛県今治市には「月賦販売発祥記念の碑」がある…

 愛媛県今治市には「月賦販売発祥記念の碑」がある。今のクレジット販売につながる月賦の始まりには諸説ある。だが、江戸期から船で西日本一帯に漆器や陶器を行商した歴史を持つ伊予商人が普及に貢献したのは確からしい▲明治から大正にかけ、行商集団が全国を回り、その集金方法として月賦が広まったという。ほぼ同時期に米国から近代的な月賦商法が導入されたが、日本独自のルーツもあったわけだ▲クレジットカードは一般的になったが、古い月賦払いの歴史の割に利用は進まない。消費の8割以上は現金決済で、クレジットカードや電子マネーなど現金を使わないキャッシュレス決済は2割未満だ。世界的にも低い水準だ▲逆に中国ではカードの時代を経ずにスマホ利用のモバイル決済が急速に普及した。IT先進国のシンガポールのリー・シェンロン首相まで「はるか先を行く」と嘆いたほどだ。後発国ほど新技術の恩恵を受けやすい。詐欺や偽造などのリスクもある。簡単に比較はできまい▲それでも、欧米に負けないアイデアで発展に寄与してきた先人たちを思うと、新技術の導入にためらいがちな現状が気になる。タクシー配車アプリの普及やドローン、電気自動車の生産でも中国が先行している▲さまざまな規制の問題点を指摘する識者は少なくない。政府は開催まで残り1000日を切った東京五輪までにキャッシュレス化を普及させる目標を掲げる。規制が情報革命を妨げてはいないか。同時に総点検してはどうか。

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