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社説

カタルーニャ自治権停止 穏健な収拾を図るべきだ

 スペイン・カタルーニャ自治州の独立の動きをめぐり、スペイン中央政府との対立が激化している。

     中央政府はカタルーニャの自治権停止に踏み切り、州議会の解散とプチデモン州首相の解任を決めた。同氏を反逆罪で訴追して刑事責任を問う動きすらある。一方の州議会は、正式に独立宣言を採択した。

     カタルーニャ側には甘い見通しがあった。

     独立に伴う国家運営の難しさも、欧州連合(EU)に加盟することで乗り切れると考えていたようだ。しかし、そのEUからは独立を支持されず、苦しい立場に追い込まれた。

     混乱を避けて州外へ移転する企業が出始め、経済への打撃も懸念されている。

     一方、スペイン中央政府は州政府との協議を一貫して拒否している。少数与党で政権基盤が安定せず、カタルーニャの独立要求に強い姿勢を取らざるをえなかったという事情がある。

     EUなどの支持も強気を後押しした。EUには、英スコットランドやイタリア北部など、欧州各地にある分離独立の動きを勢いづかせたくないという思惑もあっただろう。

     対立の発端は、10月1日に自治州で行われた住民投票だった。中央政府は憲法違反だとして中止を求めていたが、住民の約4割が投票し、投票総数の約9割が独立を支持した。

     中央政府は今回、新たな州議会の選挙を12月に行うことを決めた。

     これまでの州議会は独立派が過半数を占めていたが、今回の混乱を受けた直近の世論調査では反対派がやや優勢とされ、独立派の封じ込めは可能とみているようだ。

     だが、衝突で多くの負傷者を出した住民投票の時のような事態を繰り返してはならない。解任した州首相を訴追するような、中央政府による強硬措置は独立派を追い詰めるだけであり、慎重な対応が求められる。

     カタルーニャの独立実現は国際的にも厳しい情勢にある。自治州側は、州議会選の実施を受け入れ、その結果を尊重していくという原則に立ち返るべきではないか。中央政府も、少なくとも自治権拡大などの協議には応じるべきだろう。

     双方が自制し、穏健な収拾を図るよう望みたい。

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