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岡山県議

政活費で書籍大量購入 教養本など計130万円

小田春人・岡山県議の政務活動費の収支報告書に添付された領収書のコピー=2017年11月7日、竹田迅岐撮影

 自民党の小田春人・岡山県議(69)=7期=が2015~16年度の2年間に、書籍約1200冊を政務活動費(政活費)で購入していたことが毎日新聞の取材で分かった。自己啓発本やビジネス書、小説なども含まれており、総額は約130万円。小田氏は取材に対し「政治家の一般教養として必要だ」と強調するが、全国市民オンブズマン連絡会議事務局長の新海聡弁護士は「政務活動と直接関係ない本への支出は返還すべきだ」と指摘する。【竹田迅岐】

 小田氏が県議会事務局に提出した政活費の収支報告書や、領収書に記された図書コードを分析したところ、「課長島耕作の成功方程式」「強運力 開発セミナー」といった自己啓発本やビジネス書を書店や古本店で大量に買っていた。

 村上春樹さんの最新長編「騎士団長殺し」や又吉直樹さんの芥川賞受賞作「火花」などの小説も少なくとも30冊購入。女優の小泉今日子さんや桃井かおりさんのエッセー、「肩こりがスッキリ治る本」など健康に関する本もあった。

 小田氏は「県政報告会で話をする際も、政治の話だけをするわけではない。流行している本の話もする必要がある」と正当性を主張。健康に関する本については「地域に高齢者が多く、健康にものすごく関心がある。自分も元気でないと政治家としてやっていけない」と説明した。「目次を見るのも読むうちに入る。全て精読する必要があるとは思わない」と述べ、一部しか読んでいない本があることを認めた。

 約1200冊の中には同じ本が17組あった。小説「博士の愛した数式」や「マーフィーの法則」などで、重複額は約1万円分。小田氏は「勉強会で使うため、複数買ったものもある」としつつ、「前に買ったのを忘れて買ったものがあるかもしれない」と語った。

 新海弁護士は「これだけの冊数を購入し、政活費で支出した例は聞いたことがない。政活費は議員の教養を高めるためにあるわけではない」と話している。

「式辞」「宗教」違法認定

 書籍に関する政務活動費(旧政務調査費)の支出を巡っては、違法とする司法判断も出ている。

 岡山地裁は2012年、岡山市議が購入した「式辞・あいさつ事例集」について、「一般教養の範囲に属する資料で市政との関連はうかがえない」と判断し、違法と認定。広島高裁岡山支部も判断を維持し、確定した。

 仙台高裁は11年、岩手県議が購入した宗教や日中関係などがテーマの約80冊について「調査研究活動として無益とも言えないが、タイトルから個人的な趣味、関心による面があることも明らか」とし、半額分は違法と判断。最高裁で確定した。

 政活費で買える書籍の種類を議員向けのマニュアルなどで制限する自治体もある。神奈川県厚木市は自己啓発目的の書籍や週刊誌の購入費に政活費を充てることを禁止。大阪府豊中市は自己啓発的な書籍、漫画や趣味に関する本には支出できないとしている。岡山県は「政務活動に資するものであれば、購入は可能」との表記にとどまっている。


小田・岡山県議が政活費で購入した主な書籍

(金額は税込み。古書店で購入したケースもある)

「火花」(842円)

「運命の人 1~4」(432円)

「騎士団長殺し 上下」(3888円)

「由伸・巨人と金本・阪神崩壊の内幕」(864円)

「政治家失言・放言大全」(3780円)

「読書をお金に換える技術」(1404円)

「小さな会社の稼ぐ技術」(1728円)

「肩こりがスッキリ治る本」(86円)

「腸に悪い14の習慣」(842円)

「万年筆 for Beginners」(979円)

「定年後に読みたい文庫100冊」(996円)

「完全版大人が読みたい三国志」(819円)

「司馬遼太郎全集」(4万5000円)

「山田方谷全集」(5万500円)

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