メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

炎のなかへ

/9 アンディ・タケシの東京大空襲 石田衣良 望月ミネタロウ・画

三月七日(5)

 タケシはゆっくりとかみ締めながら、ほとんどがサツマイモのごはんをたべた。ごろごろとしたイモの欠片(かけら)に米がぱらぱらとまとわりついている。これが銀シャリなら、同じサツマイモの煮つけだって、どれほどおいしいだろう。それでも量だけはあるので、ずいぶんとましだった。

 タケシは以前、錦糸町駅を歩いている大人がいきなり倒れたのを見たことがあった。つぎの当たった国民服を着た背の高い男だ。病気だったのではない。ひどい空腹だったのだ。倒れたまましばらく起きあがってこなかった。

 人はあまりにお腹(なか)が空(す)くと突然倒れてしまう生きものなのだ。自分だって例外ではない。この…

この記事は有料記事です。

残り645文字(全文937文字)

24時間100円から読める新プラン!詳しくは こちら

いますぐ購読する

または

毎日IDでログイン

関連記事

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 「反日」中傷 横行を考える 是枝監督「今日性浮き彫り」
  2. 名古屋 「レゴランド」19日から入場料大幅値下げ
  3. 児童買春容疑 元中学講師を逮捕 愛知県警
  4. 西日本豪雨 最後の通話「やばい…」高3植木さん死亡確認
  5. 東京五輪 34度超え予測、熱中症対策早急に 研究者ら

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです

[PR]