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私の記念碑

バレリーナ 斎藤友佳理の「オネーギン」 宿命のタチヤーナ役

斎藤(左)と木村の「オネーギン」=写真家・長谷川清徳撮影

 「衣装を着けた、舞台稽古(げいこ)も終えた。本番まで『あと一歩』のところに、23歳の私は立っていました」。しかし、幕は開かなかった。土壇場で著作権者の許可が下りなかったのだ。ジョン・クランコによる物語バレエの傑作「オネーギン」のタチヤーナ役は、こうして斎藤友佳理の「宿題」になった。

 発端は、振付家モーリス・ベジャールの一言。東京バレエ団の稽古場で「ユカリにタチヤーナを踊らせたい」とつぶやいたのだ。周囲はすぐさま動いた。「世界バレエフェスティバル」(1991年)での抜粋上演を計画し、初演者マリシア・ハイデの指導も仰ぐ。だが「抜粋を踊ってよいのは全幕主演の経験者のみ」という原則は、ついに崩せなかった。まとめ髪をむなしく解き、ピンを外した斎藤に、持ち主のハイデはこう言った。「それはあなたが持っていて。必ず踊れる日が来るから」

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