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社説

首相演説への代表質問 自民も不満をのぞかせた

 2人の野党新代表以上に注目すべきは、自民党の岸田文雄政調会長の質問だったのではないか。

     安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党の代表質問がきのう始まり、先の衆院選直前に結党した立憲民主党の枝野幸男、希望の党の玉木雄一郎両代表と、「ポスト安倍」をうかがう岸田氏が登壇した。

     代表デビュー戦となる枝野、玉木両氏の質問は、それぞれの党が何を目指すのかをアピールするのに多くの時間が費やされた。

     久しぶりの衆院本会議での論戦であり、憲法改正、北朝鮮問題、先の日米首脳会談、教育無償化--など多岐にわたる質問項目を網羅せざるを得なかった事情もあるだろう。

     だが、散漫になった印象は拭えない。特に不十分だったのは森友学園や加計学園の問題だ。両氏とも公文書管理や情報公開の必要性には言及したが、行政の手続きがゆがめられたのではないかという核心にはほとんど触れなかったからだ。

     「疑惑追及ばかりをしているのではない」と言いたいのかもしれないが、これでは追及を断念したのではないかと思われても仕方がない。

     逆に首相を諭すように「国民の間に疑問の声がある以上は引き続き誠意を持って丁寧に説明していくことが重要」と指摘したのが岸田氏だ。最近の「安倍1強」体制の中では異例の質問だったと言っていい。

     岸田氏は、衆院選は「政策、公約がないがしろにされた」とも明言。野党の混乱を批判するのが主眼だったとはいえ、突然の衆院解散で準備不足のまま公約作りを迫られたことに不満をのぞかせた。

     加えて「野党や国民に上から目線で臨むようでは、国民の信を失う」などと述べたのは、とかくおごりが目立つ安倍首相への批判と受け取れる発言だった。

     「ポスト安倍」候補の岸田氏には安倍首相との違いを示す狙いもあろう。だが全てが首相官邸主導で進むことに自民党の不満がたまっている表れであるのは間違いなさそうだ。

     対する首相の答弁は野党に対してはもちろん、岸田氏の質問にも素っ気なかった。こうした姿勢が続けば自民党内の批判が強まる可能性もある。首相はまさにそれを謙虚に受け止めるべきだろう。

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