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VXの女たち・正男暗殺

法廷編 毒物の恐怖、捜査員にも

アイシャが逮捕されたフラミンゴホテル。クアラルンプールの池のほとりにある落ち着いたホテルだ=平野光芳撮影

 事件3日後の2月16日午前2時半、地元警察の捜査官、ナスリ・マンソール(40)は「犯人が潜伏している」という情報を基に、クアラルンプールの「フラミンゴホテル」に乗り込んだ。前日朝、捜査本部で事件発生時の防犯カメラ映像を見ていて、容疑者の人相は確認済みだった。

 目的地は356号室。同僚8人と踏み込むと、ドアに鍵は掛かっておらず、部屋の明かりは全てついたまま。女がベッドで横になっていた。インドネシア人の被告、シティ・アイシャ(25)だった。ナスリが「警察だ」と名乗ると、アイシャは「私が何か悪いことをしましたか」と動揺した様子で応じた。

 11月15日の公判で証言したナスリによると当時、ベッドの上に携帯電話や財布、サングラスが、テーブル…

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