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元旦の奇祭

ゲーター祭り、来年は中止 南北朝時代が起源

ゲーター祭りで、太陽に見立てた白い輪を竹で突き上げる男たち=三重県鳥羽市の神島で1996年1月1日、山口政宣撮影

 三重県鳥羽市の離島、神島の八代(やつしろ)神社で受け継がれてきた元旦の奇祭「ゲーター祭り」(県指定無形民俗文化財)が、来年元日は中止されることが分かった。過疎に伴い「宮持ち」と呼ばれる祭主の成り手がおらず、準備を担う若者も減ったため。主催してきた神島町内会や鳥羽磯部漁協神島支所の役員らが、ひとまず来年の中止を決めたが、復活の見通しは立っていない。

    担い手不足深刻、復活の見通し暗く

     元日夜明け前に、大漁祈願と平穏無事への願いを込める祭り。毎年、島在住や帰省中の男たち200人超が、グミの木で太陽をかたどった直径2メートルの白い輪(あわ)を竹で突き上げて落とす。

     島の祭事や神事は全て口頭での伝承のため由来は定かでないが、「太陽」を突き落とすのは「天に二つの日輪なく、地に二皇あるときは世に災いを招く」との言い伝えもあり、南北朝時代(14世紀)を起源とする説がある。

     宮持ちは「神の使臣」とされ、代々、島内の60歳以上の有力者夫婦が就任。島内の祭事や神事の全てを担ってきた。しかし近年は成り手がなく、昨年6月以降、不在となった。今年は漁協の役員が代役を務めたが、不在が続く見通しとなり、祭りの準備をする若者も減ったことから中止を決めたという。

     神島は周囲3.9キロで、三島由紀夫の小説「潮騒」の舞台となった。10年前に480人いた島民は、今年10月末現在で360人に減り、高齢化率も48%に達する。鳥羽磯部漁協神島支所理事の寺田久俊さん(61)は「宮持ちがいなければ、どうしようもない。誰かがなってくれれば復活するのだが現実は厳しい」と話す。

     同市の離島、坂手島でも過疎のため、江戸中期から続いていた神事「棒練り」(市指定無形民俗文化財)が15年を最後に中止されている。【林一茂】

    神島の位置

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