メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

波のまにまに

人から人へ、古書の奇縁=戸田栄

 思わぬところで、尊敬するK先生に出くわした。先生は、大阪市内の古本屋の書棚の中にいた。生前、何度も話を聞きに行ったが、あの大阪弁のダミ声で「よう来たなあ。こんなとこにおってびっくりしたやろ」とでも言って、大笑いしているかのようだった。

 作り話ではなく、その本のタイトルは「もののけ」。法政大学出版局発行の「ものと人間の文化史シリーズ」の一冊だ。なんの気なしに書棚から手に取って開くと、傍線は引きたくっているし、あちこちに書き込みがある。なんやこれと思ったのだが、傍線部を目で追うとなるほどと思い、「コスモス」「異化作用」など、そこへつなげて考えると面白いアイデアが書いてある。もしやと思った。

 数年前に先生は亡くなり、学恩に報いたいと考えた弟分的な大学教授は、蔵書はまとめて博物館に寄付しよう…

この記事は有料記事です。

残り543文字(全文890文字)

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 夏の高校野球 報徳学園が8強一番乗り 愛工大名電降す
  2. 阿波踊り どうして対立印象づける悪循環に陥ったのか
  3. 許さない 性暴力の現場で/3 親からの虐待 義父の影におびえ続け /群馬
  4. 日大チアパワハラ 「学校の恥」「ずる賢いばか」暴言次々
  5. 夏の高校野球 浦和学院、二松学舎との関東対決制し8強

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです