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社説

北海道沖の超巨大地震予測 更なる備えと調査が急務

 北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災に匹敵するマグニチュード(M)9級の超巨大地震の発生が「切迫している可能性が高い」とする評価結果を、政府の地震調査委員会がまとめた。30年以内の発生確率は最大で40%とされた。

     いつ起きてもおかしくない状況だと受け止めるべきだ。政府や関係自治体は、防災対策の強化を急がなければならない。

     M9級の地震では、30年以内の発生確率が最大70%とされる南海トラフ地震への警戒が呼びかけられてきた。今回の評価は、日本列島の太平洋側で、超巨大地震に無縁な場所などないことを示している。

     千島海溝は海側の太平洋プレートが陸側の北米プレートの下に沈み込んでいる場所で、これまでも大地震が繰り返し起きている。

     その中でも今回、M9級の超巨大地震の発生が予測されたのは、十勝沖、根室沖、色丹島から択捉島沖にかけての3領域だ。

     地震調査委は、大津波を伴う地震が平均340~380年間隔で起きていると推定した。直近は約400年前で、4キロ以上内陸まで津波が浸入した痕跡があるという。

     従来は3領域の連動を想定していなかった。東日本大震災の発生を教訓に「発生し得る」と評価した地震調査委の判断は、妥当だろう。

     北海道は今回の評価に先駆け、M9・1の地震発生を前提とした津波の浸水予測を2012年に公表済みだ。ただ、死者数などの被害想定は国の中央防災会議が別に進めている。作業を急いでほしい。

     北海道によるシミュレーションでは、津波の第1波到達まで20分程度の時間がある。防潮堤などハード面に頼ることには限界があるだけに、住民の迅速な避難態勢の確保など、ソフト面の対策が重要となる。

     学術面での日露の連携も大切だ。より信頼性の高い地震発生予測をするには、北方領土での津波堆積(たいせき)物の詳細な調査が欠かせないためだ。

     地震調査委は、超巨大地震の震源域が南側の青森県沖に広がる可能性を否定していない。原発や再処理工場など下北半島に立地する原子力関連施設への影響が懸念される。

     政府や電力会社は、青森県沖までの連動を前提に対応すべきだ。

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