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イラン

革命裁「デモ隊に厳罰で臨む」 発生1週間

最高指導者の故ホメイニ師やハメネイ師の写真を掲げて政府への支持を表明する人々=イランで3日、タスニム通信・ロイター

 【カイロ篠田航一】イランで昨年12月28日から続く反政府デモで、イランの革命裁判所幹部は2日、拘束されたデモ参加者に対し通例よりも「厳罰で臨む」方針を明らかにした。タスニム通信などが伝えた。治安を極度に悪化させた扇動者と判断された場合、死刑が適用される可能性もあるという。デモは4日で発生1週間を迎えるが、政情不安は収まらず、今後は治安当局が強硬措置に出る可能性もある。イランでは3日、政府を支持する人々の集会も行われた。

 ロイター通信などによると、反政府デモと治安部隊の衝突で死者は3日までに少なくとも21人に上り、数百人が拘束された。生活苦への抗議にとどまらず、デモ隊からは最高指導者ハメネイ師を公然と非難し、厳格なイスラム体制そのものを否定する声も上がっている。また、タスニム通信によると、イラン西部ボルージェルドで反政府デモに参加した「ヨーロッパ人」が司法当局に拘束された。国籍は不明。当局者は「反政府デモを先導した。ヨーロッパの情報機関でスパイの訓練を受けていた」としている。

 ハメネイ師は2日、「ここ数日、イランの敵がさまざまな手段でイスラム共和国を攻撃している」と述べ、国名を名指しせず、デモの背景に外国勢力の存在があると示唆した。

 デモは28日に北東部マシャドで最初に発生。若者同士が通信アプリ「テレグラム」などで参加を呼びかけ、物価上昇に対する抗議の行進をした。一方、英紙ガーディアンは政権に近い情報筋の話として、保守穏健派ロウハニ大統領に反対する保守強硬派が最初にマシャドのデモを組織した可能性に言及。マシャドは昨年の大統領選でロウハニ大統領に敗れた反米強硬派ライシ師の地盤でもあり、デモ参加者は「ロウハニに死を」と訴えていたとされる。

 だがデモが全土に広がる際、デモ隊の糾弾対象は大統領にとどまらず、むしろライシ師と同じ反米強硬派の最高指導者ハメネイ師にまで拡大。急速に「反体制的」な色合いが濃くなった。

 イランでは2009年、大統領選で敗れた改革派候補の支持者が大規模な反政府デモを組織した。だが今回は民衆による自然発生的な抗議行動の側面も強く、資金・組織を持つ指導者が不在とみられる。改革派勢力も今回のデモを支持しておらず、デモが根本的な政治的変動につながるかは不透明だ。

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