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オウム裁判

被害者参加「最高裁の柵内で」 地下鉄サリン遺族、高橋シズヱさん 見届ける権利求め

高橋シズヱさん
被害者参加人の着席位置

 地下鉄サリン事件などオウム真理教による五つの事件に関与したとして殺人罪などに問われた元信者、高橋克也被告(59)の上告審で、同事件で東京メトロ霞ケ関駅の助役だった夫を亡くした高橋シズヱさん(70)が、被害者参加人として法廷の柵内で出廷することを求めている。最高裁からは一般傍聴席での傍聴を打診されているが、シズヱさんは「地下鉄サリン事件で最後の裁判。当事者として柵内で見届けたい」と望んでいる。【伊藤直孝】

     高橋被告は1、2審で無期懲役判決を受けて上告している。最高裁が刑事裁判で弁論を開くのは原則として、2審で死刑が言い渡された事件を除くと、2審の結論を変える場合に限られる。高橋被告の裁判で、弁論が開かれるかどうかは決まっていない。

    最高裁は難色

     高橋被告の裁判の1、2審ではシズヱさんは被害者参加制度に基づいて検察官の近くに座り、上告審でも昨年8月に最高裁から被害者参加を許可された。だが、被害者代理人の中村裕二弁護士によると、最高裁は「被害者参加人として裁判記録の複写などは可能。傍聴もできるが、柵内での出廷はできない」として一般傍聴席での傍聴を打診しているという。

     シズヱさんは昨年10月28日、最高裁に対して弁論を開くことと、柵内での出廷を求める要望書を提出した。「1、2審で柵の中に入り、被告の様子を間近に感じることができた」と振り返り、「被害者の権利がなぜ上告審では認められないのか」と訴える。

     最高裁は、主に下級審の判断が憲法や法令に適合しているかを審査する「法律審」と位置づけられており、被告も上告審に出廷することはない。

     そのため、ある刑事裁判官は「法律審という性格上、最高裁では被告人質問などの事実調べが予定されておらず、法廷には被告席すらない。被害者の出廷や意見陳述もできないと解釈されている」と話す。

     これに対し、被害者参加制度の創設に関わった番敦子弁護士(第二東京弁護士会)は「検察官と被告の当事者が争う刑事訴訟の基本構造を維持しつつ、第三者的な立場で被害者が刑事裁判に関与できるようにした制度の趣旨を考えれば、『被告が出廷できないから、被害者も出廷できない』という論理は成り立たないのではないか」と疑問視する。

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