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超音速ミサイル

量産へ 国産「ASM3」、抑止力強化

開発実験でF2戦闘機に搭載された空対艦ミサイル「ASM3」(両翼下のしま模様のミサイル)=2015年4~5月ごろ撮影(防衛装備庁提供)

 防衛省は国産では初めての超音速の空対艦ミサイルとなる「ASM3」の開発を完了し、2019年度から量産を始める。航空機から発射して艦船を撃破する用途のために03年度から開発を始めていた。17年7月まで計15回の実射試験を重ね、昨年末に分析を終えた。音速の3倍のマッハ3以上の速度で艦船に迫り、迎撃がより困難になる。島しょ防衛などを担う航空自衛隊のF2戦闘機に配備し、抑止力を強化する。

 「ASM3」の射程は百数十キロと既存のミサイルと同程度だが、新型のジェットエンジンを搭載したことで速度をマッハ3以上に引き上げた。03年度から約390億円を投じて新型エンジンの研究・開発を続けていた。防衛省は昨年、従来より射程を伸ばした護衛艦搭載型の対艦ミサイルの開発にも成功しており、19年度以降の予算化を目指す。また、これらの技術を応用して、地上発射型の対艦ミサイルの改良も進める。

 ミサイル装備の強化は、海洋進出を強める中国が念頭にあり、防衛省はこれらのほかに戦闘機搭載の長射程巡航ミサイルの導入に着手。18年度予算案には、米国製の射程約900キロの「JASSM(ジャズム)-ER」など3種類の長射程巡航ミサイルの導入関連経費約22億円も計上した。また、ロケットで打ち上げた後に超音速で滑空させる高速滑空弾などの研究費として計約100億円を盛り込んだ。島しょ防衛をにらみ、探知・迎撃されにくいミサイルの技術革新を進めたい考えだ。

 英国とは戦闘機に搭載する中距離対空ミサイルの共同研究を進めており、18年度から研究試作に着手する。標的を探知するための日本の技術と、射程を伸ばす英国の技術を組み合わせ、F35戦闘機への搭載を念頭に高性能ミサイルの開発を目指す。

 世界的にはミサイルの高速化・長射程化が加速しており、米国やロシア、中国などはマッハ5以上の「極超音速」のミサイルの実用化を目指している。防衛省幹部は「島しょ防衛では艦船の接近を防いだり、反撃したりするミサイルの性能が重要だ。世界の潮流に置いていかれないように性能向上を図る必要がある」と指摘している。【秋山信一】

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