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サウジ

政府緊縮策の抗議活動の王子11人拘束

サウジ国内外の状況

 【カイロ篠田航一】サウジアラビア国営通信は6日、サウジ政府の財政緊縮策に抗議するため首都リヤドの宮殿前に座り込んでいた王子11人を治安当局が拘束したと伝えた。厳格な王室支配が続くサウジで、王族がこうした抗議活動に出るのは異例だ。

 産油国サウジでは近年、原油価格低迷の影響で財政状況が悪化している。1月からは日本の消費税に当たる5%の付加価値税(VAT)を導入し、燃料費も値上げして、国民負担が増えた。このため、世論に配慮した政府は王族の水道・電気代を国庫から支払うことを中止した。今回拘束された王子らは、緊縮策の撤回や、親族が有罪判決を受けたことへの補償も求めたという。

 サウジでは高齢のサルマン国王を後ろ盾とし、トランプ米大統領とも緊密な関係を維持して、社会・経済改革や周辺国への影響力強化を図るムハンマド皇太子に、権力が集中されつつある。昨年11月には「次期国王」と目される皇太子が指揮する「汚職対策委員会」が王族や閣僚ら約200人を一斉に拘束し、捜査を進めている。王族の中では、既得権益の喪失に危機感を持つ一部の不満が高まっているとみられる。

 政府は「痛み」を伴う改革を進める一方、国民に現金を支給するなど「アメとムチ」で反発の抑え込みを図っている。サルマン国王は今月に入り、公務員向けの特別ボーナス支給を決定した。向こう1年間、毎月1000リヤル(約3万円)を支払う。サウジ国籍の労働人口の約7割が公務員とされる。

 さらにサウジが軍事介入するイエメン内戦の前線に配置された兵士には、5000リヤル(約15万円)を1度のみ支給することを決めた。「市民の負担軽減のため」と政府は説明している。

 イエメン内戦への介入については、長期化して出口が見えないうえ軍事費がかさんでいるため、主導しているムハンマド皇太子に対する批判も出ている。

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