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聖路加大

乳がん手術 患者の意思決定支援のガイドブック

乳がん治療の選択肢

 早期の乳がん治療の選択肢に関する長所と短所などを分かりやすく示し、患者の意思決定を支援するガイドブック(意思決定ガイド)を聖路加国際大(東京都中央区)のグループが開発した。使用した方が手術後の納得度が高いとの結果も出ており、グループは「患者中心の医療を進めるために活用してほしい」と話す。

     作成したのは、同大大学院生だった大坂和可子さん(現東京慈恵会医大講師)ら。1年間で新たに乳がんと診断される患者約7万人(2015年)のうち約9割は比較的早期で、「乳房温存手術+放射線治療」「乳房切除術」「乳房切除術+再建術」--の三つの治療選択肢がある。

     生存率は変わらないが、再発率や入院期間、費用などで一長一短がある。大坂さんらは、患者支援活動や乳がん体験者からの聞き取りで、選択に悩んだり、手術後に後悔したりしている実態を知り、作成に取り組んだ。

     北米で普及している同ガイドは、医師の十分な説明に基づく患者の同意を指す「インフォームドコンセント」をさらに進め、医師と患者が話し合って治療方針を決める場で使われる。

     大坂さんらのガイドは、医学的な側面と手術後の生活面から選択肢の長所と短所を説明。さらに患者自身の価値観を確認させるセルフチェックも設けた。

     聖路加国際病院で患者210人を対象に調べたところ、ガイドを使用したグループは、使わなかったグループより納得度が高かった。大坂さんは「意思決定の過程を『見える化』したことで患者さんが自分の選択に納得できるようになった」と話す。

     意思決定ガイドは、(http://www.healthliteracy.jp/kanja/nyugan.html)からダウンロードできる。【高野聡】

    意思決定ガイドに設けた重要度のセルフチェック項目(抜粋)

    (患者自身の意向を0~5までの6段階で評価)

    ・胸を残す

    ・乳房の皮膚の感覚

    ・手術方法の違いによる再発リスクの数%の差

    ・がんの取り残しの可能性が少なくなる

    ・手術後の回復時間や労力が最小限で抑えられる

    ・治療や治療に伴う費用がなるべく少なくなる

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