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イラン

小学校で英語教育禁止へ 西側の影響力警戒

 【カイロ篠田航一】イラン政府は今月に入り、小学校での英語教育を禁止する方針を明らかにした。指導部は、幼い時期から子供に英語を教えることが「西側による文化侵略」につながるとの見解を示したという。ロイター通信などが伝えた。イランでは昨年12月28日から約1週間、全土で反政府デモが起き、指導部は「欧米が扇動した」と主張。政権側が一層、米国などの影響力に警戒を強めている模様だ。

     イランでは中学校に入学する12歳ごろから英語を学ぶのが一般的だが、一部は小学校で開始し、富裕・中間層では子供を英語塾に通わせる家庭も珍しくない。英国留学経験者の保守穏健派ロウハニ大統領は「英語は就職に役立つ」と推進の立場だったが、今回の決定について「止める力はなかった」(英BBC)と報じられている。

     一方、反米の最高指導者ハメネイ師は近年、一部の保育園にまで英語教育が導入されている現状に否定的で、度々「西洋文化の浸透」につながると指摘。一方で外国語教育そのものには反対せず「スペイン語やフランス語、東洋の言語も学ぶべきだ」と述べていた。

     教育省は今後、小学校での英語教育を禁止する一方、「(国語である)ペルシャ語とイスラム文化の教育を充実させる」としている。一方、禁止は小学校のみで、その他の教育機関での英語教育は従来通り継続される。

     イランでは昨年末から物価上昇などに抗議する反政府デモが拡大。治安部隊とデモ隊の衝突で少なくとも22人が死亡する騒乱に発展した。ハメネイ師を支える精鋭軍事組織・革命防衛隊の幹部らは「米国などがデモ隊を扇動した」と主張。今回の英語禁止の背景には、欧米思想の若年層への過度な浸透を防ぎたい指導部の思惑があるとみられる。

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