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待ち遠しい

/48 作・柴崎友香 題字・画 赤井稚佳

=画・赤井稚佳

前回までのあらすじ

 律子は、娘の沙希を育てる苦しい生活を乗り切るため、暴力を振るわれて離婚した元夫に対し、「死ぬほど」悔しい思いで頭を下げて送金してもらっていたのだった。ゆかりは、さくらんぼ狩りかブルーベリー狩りに行こうと律子を誘う。

長い夜、そして朝

 ゆかりは、顔から笑みをなくすことなく続けた。

「わたしもね、娘のことで、難しかった時期があったんだけど、そのころにね、ご近所の方がりんご狩りに誘ってくださって。信州のとっても景色がいい農園だったのよ。それですごく気持ちが楽になったことがあるの」

 しかし、律子は、はっ、とため息とも笑いともつかない息をもらし、早口で返した。

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