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ロヒンギャの村

焼き打ちの跡無数 河野外相視察

軍用ヘリで上空から見ると、灰色のまだら模様のようになった風景が広がっていた=ミャンマー・ラカイン州北部マウンドー近郊で2018年1月13日、西脇真一撮影

 「見ていないので分からない」。少数派イスラム教徒ロヒンギャの村人はそう言って焼き打ちの話題を避けた。13日、河野太郎外相の視察に同行し、一部が焼き払われたミャンマー西部ラカイン州マウンドーのパンドーピン村などを訪ねた。一見平穏で住宅の再建作業も行われているが、人々の心の傷はうかがい知れない。ロヒンギャは過去にも「避難」と「帰還」を繰り返してきた。アウンサンスーチー国家顧問兼外相が実質トップの政権下で、平和な暮らしが送れるようになるのか。【マウンドー西脇真一】

 軍用ヘリで州都シットウェから約40分。マウンドー郊外に降り立つと、草は朝露にぬれていた。朝夕は冷え込むようだ。がたがたの道を車で進む。要所に銃を手にした兵士が立つ。

 ミャンマー政府によると昨年8月25日、武装集団がマウンドーの警察施設を襲撃。これに治安部隊が反撃し、戦闘が拡大した。多くの村が焼き打ちに遭い、ロヒンギャらが隣国バングラデシュへ逃れた。上空から、灰色のまだら模様になった場所が無数に見えた。

 パンドーピンは人口約1000人というロヒンギャの村だ。一部が焼き払われ、日干しれんが造りの住宅の再建が続いていた。被害を免れた別の場所で、河野氏が高床式の住居に入った。「今は安心して暮らしている」と家族。だが、焼き打ちの事を尋ねると「分からない」と繰り返した。

 さらに北のタウンピョーレッウェには、バングラデシュとの国境を流れる川に架かる短い橋がある。避難民が帰還する経路の一つだ。バングラ側からは子供たちのはしゃぎ声が聞こえる。

 帰還の受け皿作りのために設立された組織の幹部で、視察に同行したアウントゥンテット氏は「日本の支援は必要だ。現場を見て、何ができるかを考えてほしかった」と、河野氏の訪問が認められた理由を語った。

 1月中に帰還が始まる予定だが、バングラ側の手続きが遅れているとの報道もある。一方、避難民は治安や生活再建に不安を抱える。政治評論家のシトゥーアウンミン氏は「多くの人は最初の帰還者がどのような待遇を受けるかを見極めた上で、判断するだろう」と指摘する。

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