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ICAN事務局長

核禁止条約署名しない日本政府批判

爆心地公園で献花するICANのベアトリス・フィン事務局長(左)=長崎市で2018年1月13日午前10時、森園道子撮影

 昨年のノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のベアトリス・フィン事務局長(35)は13日、長崎市の長崎原爆資料館であったセミナーで基調講演した。国連で成立した核兵器禁止条約に署名しない方針の日本政府に対し「核の傘の下にいることを良しとしている。広島、長崎のような人類最悪の行いが繰り返されていいと考えているのか」と批判した。

     セミナーは長崎大核兵器廃絶研究センターが主催し、約310人が参加した。

     フィン事務局長は「真実を語り続けてくれた皆さんの協力なくして核兵器禁止条約の成立はなかった」と被爆者への感謝を述べた。そのうえで「被爆地が持つ価値観と東京の政府の政策には大きな溝があり、埋める必要がある。国民の声を一つに訴えれば、政府も無視することはできない」と、世論の喚起を求めた。

     講演後のパネル討論では、今西靖治・外務省軍備管理軍縮課長らが登壇。今西課長は「核廃絶の目標は共通だが、条約に日本が参加すれば、核保有国による核抑止力の正当性が失われ、国民の生命・財産を危険にさらす」と政府の立場を説明した。これに対し会場の若者や被爆者からは「核廃絶を進める気があるのか」などと質問が相次いだ。

     フィン事務局長は広島、東京も訪問する予定で、安倍晋三首相との面会を求めている。セミナー後の記者会見で「日本は唯一の被爆国としてリーダーシップを発揮してほしいと(首相に)伝えたい」と語った。日米関係を重視する日本政府の方針を意識して、「日本が条約に署名しても、日米同盟は保てると訴えたい」とも述べた。

     フィン事務局長は13日午前には、同市の原爆落下中心地碑に献花した。【加藤小夜、浅野孝仁】

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