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余録

広い世界には、なかなかユニークな担当の大臣が…

 広い世界には、なかなかユニークな担当の大臣がいるようだ。ヨガなど古典的健康法を推進するヨガ担当相を置いたのは、インドである▲アラブ首長国連邦(UAE)には、幸福担当相がいる。幸福な国の順位で上位にランクインするのを目指すらしい。英国にも、新しい大臣が誕生した。孤独担当相という名だが、もちろん孤独を推奨するわけではない▲他人と言葉を交わしたり、関わり合ったりすることがなくなり、スマートフォンやテレビが一番の友、という社会ではだめだ。そんな問題意識からまとめられた報告書の提案に、メイ首相が応じた▲900万人以上の国民が恒常的に孤独を感じ、地域のかかりつけ医の75%が、寂しさから来院する患者を、日に1~5人診ているそうだ。高齢者に限らない。学校で友達ができない子供、子育て中の親、障害者、移民や難民など、孤独は社会の隅々まで染み渡っている▲1日15本の喫煙と同等の健康被害をもたらし、国内の企業に合計で年間4000億円近い損失を与えるとの試算もあるから、なおさら放置できないようだ。まずは、草の根の活動と政府、医療機関、企業などを連携させる総合戦略づくりにあたる▲孤独を指す英単語「ロンリー」の最初の記録は、シェークスピアの悲劇「コリオレイナス」と伝えられる。執筆から4世紀以上たち、情報技術の大進歩でつながったはずの人類だが、実はばらばらになった。21世紀型悲劇とも呼べそうな難題と闘う英国に、無関心ではいられない。

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