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いただきます

炉端焼き×宮城・閖上 朝市の匂い、天まで届け

イラスト 佐々木悟郎

 港が闇に包まれた日曜の午前3時。宮城県名取市の海沿いのまち、閖上(ゆりあげ)で朝市の準備が始まる。富田友通さん(77)が前日に仕入れたカンパチをさばく。「忙しくなっぞ」。空が白み始めた。

 朝市は約30年前、今の場所で始まった。「横並びじゃなく、切磋琢磨(せっさたくま)しよう」と仲間たちで決めた。閖上で取れた赤貝や近海のカキ。値段と質を競い合うと評判を呼び、7000人のまちに4000人近い客が訪れた。7年前の震災がそのにぎわいを奪った。

 まちでは750人以上が亡くなり、朝市の一帯も津波に遭った。店主4人が犠牲になり多くが家族を失う。富…

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