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余録

「『この時主人公は…

 「『この時主人公は(1)悲しかった(2)悔しかった(3)寂しかった』のうちから一つ選べといわれて、『おかしかったんじゃないかな』と思う子供は論外で『(1)も(2)も(3)もじゃないかな』という程度の想像力も悪であって……」▲脚本家の山田太一さんが受験事情を嘆いた30年以上前のエッセーがある。余計な想像力や疑問を捨て、難問にも正解しなければ合格しない。今の時代もさして変わらない。こちらの問題はどうか▲大学入試センター試験の地理Bで、アニメの「ムーミン」や「小さなバイキングビッケ」の舞台に関する設問があった。それぞれフィンランド、ノルウェーが正解だが、大学教員から「根拠がはっきりしない」と指摘があったというから「難問」である▲その大学入試センター試験は2020年度から大学入学共通テストに変わる。知識偏重の教育からの脱却を図るというが、簡単ではないだろう。そもそも学力とは何か。経済学の泰斗、宇沢弘文(うざわ・ひろふみ)さんが著書「人間の経済」で、米シカゴ大の選考試験に触れている▲成績上位で入学する学生の大半が学者としてはものにならなかった。そこで基準点以下はカットしたうえで、点数の悪い順から採ってみたら優秀な学生が集まるようになったという。学力を測ることはかくも難しい▲せめて想像力を否定しない入試に変われないものか。ムーミンの舞台を問われたフィンランド大使館は「皆さんの心の中にある」と答えた。受験生がもしそんな解答をしたら、点数をあげられないか。

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