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社説

枝野、玉木両氏の代表質問 多弱なりの工夫がほしい

 これで野党は安倍晋三首相の「1強」体制に立ち向かうことができるだろうか。物足りなさを感じさせる初日の論戦だった。

     衆院本会議できのう各党代表質問が始まり、野党からは立憲民主党の枝野幸男代表と希望の党の玉木雄一郎代表が登壇した。

     枝野氏は質問の前半、待機児童問題や介護施設・サービス不足、生活保護基準の見直しなどに時間を割いた。暮らしや働く現場の声を重視する姿勢を示したかったと思われる。

     異例だったのは、枝野氏が各課題について、首相ではなく、加藤勝信厚生労働相ら、それぞれの担当閣僚に答弁の多くを求めたことだ。

     「首相に聞いてもはぐらかされる」と考えたのだろうか。だが、加藤氏らの答弁は現状報告程度にとどまり、効果的だったとは思えない。

     首相は枝野氏の質問に対し、これまでのような野党に対する挑発的な言葉は抑えていたようだ。歓迎すべきことだ。ただし、これは枝野氏の追及不足の裏返しでもあろう。

     具体策の議論とともに首相の政治姿勢を真っ向からただしていくのが野党第1党代表の務めのはずだ。北朝鮮の核・ミサイル問題やトランプ政権下の日米関係に関して、ほとんど触れなかったのも残念だった。

     一方、玉木氏はアベノミクスをはじめ安倍政権の政策実現状況を並べて「永遠の道半ばだ」と批判するなど、予想以上の対決姿勢を見せた。

     注目されるのは、安倍首相が提起している憲法9条改正には反対する考えを明確にした点だ。9条改正は希望の党内でも意見は分かれており、党の分裂を覚悟したうえでの質問だったと思われる。

     首相は今後の改憲論議では、与党の公明党だけでなく、希望との連携を期待していたはずだ。戦略が崩れた政治的な意味は小さくない。

     首相が今国会の最重要課題と位置づける働き方改革関連法案の一部には立憲、希望ともに反対だ。

     両氏とも元は民進党だから当然ではあるが、「森友学園」問題を引き続き追及していく姿勢を含め改めて共通点が目立った代表質問だった。

     分裂して多弱化が一層進んでいる野党だ。今後、方針が一致する課題では、質問内容を含めて戦略的に協力していく工夫が必要だ。

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